GCUSベトナム現地調査 結果報告

GCUSでは、下水道海外ビジネス展開共同研究グループ、海外ネットワーク形成グループと合同でベトナム国の現地調査を実施いたしました。調査実施結果につきましてご報告いたします。

■ 調査日程:

2009年12月20日~12月29日

■ 調査場所:

ベトナム国4都市(ホーチミン市、ビエンホア市、ハノイ市、ハイフォン市)

■ 調査内容:

  • ベトナム国における有識者との意見交換
  • ベトナム国における海外企業動向調査
  • ベトナム国における本邦企業の動向調査
  • ベトナム国へのGCUS関連情報発信
  • ベトナム国水協会とのネットワーク形成

■ 調査結果概要:

現地調査をもとに、GCUSベトナムグループでは以下の結論・提言をとりまとめた。

【O&Mについて】

  • 1.ハノイ市はハノイ下水道公社(HSDC)、ホーチミン市は都市排水会社(UDC)が既存下水処理場の管理を受託している。また、これから下水処理場を建設するハイフォン市でも市下水道会社に維持管理を受託させる意向が確認された。
    このような状況から、ベトナム国における本邦企業のO&Mへの関与は、当面、O&Mの直接受注ではなく、O&Mへのアドバイザーという立場が考えられる。
  • 2.円借款で本邦企業が建設したホーチミン市の大規模なビンフン下水処理場において、稼働後9ヶ月にしてO&Mについての課題が見受けられた。この解決には本邦企業として、建設だけでなく、O&M技術指導業務を一括で受注することが望ましい。そのためには、下水処理場等の建設を対象とした円借款建設工事に2~3年間のO&M契約を含めることが考えられる。 既に可動している下水処理場のO&M技術指導業務を本邦企業が受注することは、将来のO&M事業の受注削除、下水処理場建設工事受注への可能性をも向上させうる。
  • 3.本邦下水道事業の運営に関する経験(財務、組織、技術等)をベトナム国へ移転するには、遅くとも下水処理場が竣工する一年前までに(JICAによる)技術支援が開始しておくのが望ましい。

【洪水対策について】

  • 4.ホーチミン市やハイフォン市など海岸に面した都市は、満潮時の降雨による浸水被害が頻発している。そのため、日本の洪水防止に対する経験や実務に強い関心をもち、洪水防止ワークショップの開催が要望された。この実現はベトナムと日本の絆を強化する可能性を有している。

【本邦企業支援について】

  • 5.ベトナム国の法律では、施工管理担当のコンサルタントは、設計担当のコンサルタントと同一であることを原則禁じている。しかし、設計思想を施設に反映するには設計担当のコンサルタントが施工管理を担当することが望ましく、この実現にはドナーとして政府レベルの支援が望まれる。
  • 6.ドンナイ省ビエンホア市にあるLOTECO工業団地排水施設は、本邦商社が運営している。このようなベトナム国内の先進的な導入例に対して、GCUSは支援し、本邦下水道技術の窓口的機能をもたすことが望まれる。これはベトナムにおける本邦のプレゼンスを一層高めることに繋がる。

【ベトナム上下水道協会との連携について】

  • 7.ベトナム上下水道協会(VWSA)は日本下水道協会との連携を強く希望しており、両国で開催される下水道展への相互参加や両協会出版物の相互交換等について、両協会による連携が期待される。
  • 8.今後、新たに円借款で下水処理場の建設が予定される箇所については、設計指針、維持管理マニュアル、維持管理訓練研修プログラム等の支援を強く希望されている。これは、下水道分野の本邦技術移転の促進とともに、本邦企業の下水道施設建設工事受注につながる。

【研修センターについて】

  • 9.ベトナム建設省(MOC)およびVWSAは、JICAによる下水道研修事業への支援を求めていた。この動きに対して、GCUSは技術的側面で貢献が望まれる。

■ 調査結果報告書:

調査結果の詳細につきましては報告書をご参照ください
GCUSベトナム調査報告書